ダヴィンチファーロのArt Directorはアレクサンドロ氏である。父であり師である巨匠に学び、 イタリアの革職人である自身の為、イタリア暮しを支える機能バッグを作った。マエストロの生い立ちに触れよう。
欧州のラグジュアリーブランド業界で37年の経験を誇り、新たなデザインを制作し続ける巨匠マエストロとして著名なGabriele Candelori氏。
メゾンの信頼が厚く、今尚、イタリア最大手アルマーニのバッグを手掛けたり、プラダの型紙を切ったり、 米国ではステラマッカトニーのバッグを作り世界的ヒットとなった。顧客のイメージを形にし、職人技のアルテで表現する。 使う人の要望、機能性とデザインを融合する才能は秀逸だ。
その巨匠の長男がアレクサンドロ氏である。職人一家に生れ、父を師として学び、14年間の経験を積む。Da Vinci FAROの若きArt Director だ。
巨匠に学んだ熟練職人にして、若き感性のアレクサンドロが、顧客の高級メゾンに活用するアルテを存分に奮いながらも、普段の暮しに便利で、自身の使うモノを包み、走る時に背負う為に作った”Tourista”バッグが、人気となる。「イタリア人による、イタリア人暮しを支えるバッグ」 それがDa Vinci FAROの由来である。
心掛けているのは、「手のぬくもりが伝わる仕事」。イタリア人らしい家内工業制の工房にて父から子へ引き継がれ、手作業をミリ単位の細かさで仕上げていく大切さを護り続ける。共に働く、家族的な絆がとても大切な世界で過ごしてこそ、伝わるアルテだ。
イタリアのローマから、アペニン山脈を越えて東へ3時間、アドリア海に面する風光明媚な街、アルバアドリアティカ。イタリア語で、アドリア海の登る朝日と謂う意味が表す通り、その自然の美しさでも歴史的に定評がある。その街で生まれ育ったカンデローリ親子。今尚、自身のアトリエはアルバに構えている。
デザインから素材開発、更にはバッグの型紙、プロト制作も自身で手掛けるイタリアでも貴重で珍しい資質と技能の両方を併せ持つ職人兼デザイナーであり、その職人気質さは、イタリアの伝統工法に裏打ちされたアルテに支えられている。
そのアルバアドリアティカから、歴史の街フィレンチェへ向かう。トスカーナの豊かな大地の恵みに支えられて、中世以来、職人組合ギルドの時代より、革素材の産業集積地だ。イタリアン・バイクを駆り、海の街と歴史の街を行き交うアレクサンドロ。その大事なツールを”包み”、”背負う”バッグ。
イタリア人ならではの、手仕事で、伝統を重んじ、革新を続ける。その歩みを支えるのは、家族的な、イタリア人らしい絆と、美しい人生かも知れない。“Vera Vita =beautiful life” 日本でも、このイタリア人の暮し、手仕事、人生をアレクサンドロと共に知って欲しい。いつか、アルバアドリアティカか、トスカーナで、こんなディナーを共にしましょう。